ウェルサイン株式会社は、「Anywhere, Anytime, Anybody (3A) 検査」ができる診断技術によって、
画期的な診断製品の開発やその応用、そして創薬への展開を通じて、
全世界への医療貢献を目的にした「早診完治」を目指します。
「診断用」から「一般試薬」への発想の転換が、画期的な検査法を生み出した?
現在、世界でのコロナウイルスの検査は、PCR(または一般的に遺伝子増幅と言われる方法)にて正確に、非常に高感度に測定可能となり、日々機器も方法も進化しています。基本的な診断方法としては他に比較するものはなく、検査・診断はPCRを中心とした体制は今後も続くはずです。
一方、PCRの煩雑さや時間的なロスをカバーする補助的検査として、ウイルス蛋白質を特異抗体で検出できる抗原検査が存在します。昨年初期に早々と各社から診断用の抗原検査キットが上市され、現在販売する会社は20社ほどになっております。当初から、PCRより若干感度が悪く、偽陰性が多かったこと、また、一部のキットで擬陽性も問題になりました。これらの問題がマスコミに大きく取り上げられ、「抗原検査=役に立たない」という固定観念ができてしまいました。
さて、抗原検査はコロナ対策に本当に役に立たないのでしょうか?
第5波までのクラスター拡大を良く観察すると、意外な側面が見えてきます。それらを列記してみると、①一度しか行わない検査では、如何に感度が良いPCRでもごく初期の感染者は見逃してしまうこと、②「症状が出なければPCRを受けない」無症候性の患者さんが多くの場合感染を広げていること、③医師の管理下(医療機関)など限定されたごく少数の場所でないと受けられないこと、④一回1万円以上、安くなったとはいえ、最低でも4,000~5,000円かかってしまい。頻回に受けられないこと、などが挙げられます。要は、「診断用」キットであるため、医師や看護師がいないと検査ができず、本来必要とされている会社、スーパー、映画館、コンサート、野球場などの企業、団体など、大学や各種学校、運動競技では使用できません。これらの場所で出社、入場、開始前に検査できれば、陽性者を効率よく見つけることができると考えられます。ましてや「 自己で検査」ができれば、家から出る前にもっと早く結果が得れるはずです。このような検査はいわゆる「Entrance Examination(入口検査) 」といわれる検査方法です。
感染リスクの高い介護・老人施設では、訪問者から感染が拡大するため、この入り口検査が効果的です。クラスター抑制効果を狙い、無作為に入り込むウイルス感染者(無症候性も含む)を、週2-3回の定期的な検査を行う事で、網羅的に、しかもかなり初期の段階で検出する方法が効果的と考えられます(定期頻回検査 )。
抗原検査は一回経験すれば、誰でも容易に自己実施可能な簡易的な検査法であるため、「診断」でしか使用できない、「医療機関でしか使用できない」などの条件を緩和すれば、上記の効率的な検査が行え、クラスター抑制に非常に効果的だろうとは容易に想像がつきます。要は、「診断キット」から「一般試薬」へ発想の転換 をすれば、もっとも必要とされ効果が見込まれる企業などにも販売できこと、保険点数に縛られないため、頻回な検査を行う事ができる程度に価格を下げることができるのです。
これが今回、弊社からコロナウイルス感染拡大やクラスター抑制のため、あえて一般試薬としての抗原検査キットを上市した目的です。 古い検査法が、大きなBig waveに立ち向かう強力な武器になろうとしています。
【所属】
1) 東京バイオマーカー・イノベーション技術研究組合 (TOBIRA) 理事、2) 東京都健康長寿医療センター・健康長寿イノベーションセンター(HAIC)非常勤顧問、3) 公益財団法人東京都医学総合研究所 (TMiMS) 病院等連携研究センター・非常勤研究員、4 ) 一般社団法人 医業継承機構・理事長、5)ウェルサイン株式会社 代表取締役、6) 光産業創成大学院大学 客員教授、7)韓国延世大学 (Yonsei University) 客員教授 、8) 科学顧問:シンセラ・テクノロジーズ(株)、韓国 Curacle Inc. 、中国 Shanghai BIOMED 社 など。
【プロフィール】
S59年岡山大医卒、国立国際研究所センター研修医・呼吸器科レジデント、チーフレジデント5年間終了後、内科専門医、医学博士(東大)、H1年に(財)東京都老人総合研究所研究員、H5年よりハーバード大学医学部細胞生物学部門のポスドク、講師として約4年半在籍。
H9年、東京都臨床医学総合研究所、H24年より(公財)東京都医学総合研究所(医学研)・ゲノム医科学研究分野長・分子医療プロジェクトリーダー、H28年知的財産活用センター長。H17年バイオベンチャーであるシンセラテクノロジーズ(株)設立し科学顧問就任、 H23年には、産学医連携組織 「東京バイオマーカー・イノベーション技術研究組合(TOBIRA)」 を設立し、H30年代表理事、令和3年より理事として運営に参加中。
令和2年に医学研退職後、病院等連携センター客員研究員を続けながら、令和2年4月から令和3年10月まで埼玉セントラル病院内科医師として勤務。令和3年2月に一般社団法人医業継承機構・理事長兼任。令和3年2月にウェルサイン株式会社設立し代表取締役に就任。H21年東京都ベンチャー技術大賞、H23年文部科学大臣表彰科学技術賞および東京都スピリッツ賞(旧都知事賞)。
基礎研究の専門は分子細胞生物学(転写、がん・血管新生、感染症)、創薬&診断薬開発など、H20より、産学連携による東京都特別研究として、基礎から臨床・実用化、特に簡易診断法の開発に携わっている。。原著論文にはNature、Cell、Sceince誌など多数。日本語総説も臨床から基礎に渡る100編以上。
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